『学問のすゝめ』を著し、「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」という名言を残した福沢諭吉だが、いまでは「一万円札の人」というイメージのほうが強いかもしれない。一万円札に描かれた彼の肖像画は写真と間違えるほど瓜二つなので、誰か有名な画家が描いたのではないかと考える人もいるだろう。しかし、そうではない。お札のなかの人物を描くのは有名画家ではなく、国立印刷局の工芸官である。彼らは、美術学校を卒業した専門家で、切手や収入印紙などのデザインも担当する。1881年に神功皇后の肖像画が入ったお札が発行されて以来、日本ではさまざまな大物の肖像画がつかわれてきた。戦前は古代の人物が多かったが、戦後になると明治時代の政治家の肖像がつかわれはじめ、1904年以降は明治期の文化人が選ばれ続けている。これには、写真が残されているから、という理由もあるが、ほかに、紙幣の偽造を防ぐ目的もあるのだ。人は大物の容貌を見分けることに慣れているので、偽造に気づきやすいのだという。作画を担当する工芸官は、単に絵がうまいだけではつとまらず、特別なテクニックが求められる。表情や陰影を明確にして、紙幣にふさわしい品格を描きだす。もちろん、一目でその大とわかるように、そっくりに描かなければならない。入局間もない工芸官は、紙幣の肖像画を描く日のために、ひたすら試作品をつくって練習に励むという。切手制作では工芸官の名前が発表されているが、紙幣の肖像画においては公表されることはない。スポットライトを浴びることはないが、日本中に自分の手がけた肖像画が行き渡るわけだから、すばらしく名誉なことにちがいない。
国際収支とは日本を初めとして、国際収支は国際通貨基金(IMF)方式によって示される。IMF方式による国際収支とは、ある国の居住者と非居住者の間の一定期間における経済取引を発生主義に基づいて記録したもの、と定義される。ここに「居住者」とは、日本の場合についていうと、日本国内に経済活動の本拠を置く個人や法人のことをいい、「非居住者」とは、外国に本拠を置く個人や法人をいう。したがって、日本の国内に存在する外国企業や外国銀行の支店などは日本の居住者である。他方、日本企業の海外支店などは非居住者である(ただし、運輸会社と保険会社は例外である)。個人の場合、滞在期間一年未満の旅行者や外国の外交官、季節労働者などは非居住者とみなされる。
ターゲットゾーンとは、目標相場圏構想のことで、為替レートの変動幅を一定の範囲に収めようとする考え方です、その長所は、相場か圏内で落ち危いているときは国内重視型の経済政策をとっていられる一方で、レートが目標相場圏の上下限に接近したときには為替レート重視型に政策今移し、変動によって生じた差益や差損が長期化しないように調整できることです、しかし各国のマクロ経済政策をいかに協調させるかという点では、国際ルールがはっきりしていないため、構想の可能性はまだ高くありません。モノの輸出入である貿易収支のほか、海外旅行をした時のホテル代、みやげ代などの収支尻である貿易外収支、さらに各国間の資本移動の収支尻である資本勘定も含みます。国際収支のうち貿易収支と貿易外収支(合わせいいます)に重点を置き、たとえば日本の経常収支が黒字の場合、外国は外貨(ドル)を売って円を調達し日本に支払わなければなりません。逆に日本が赤字の場合、日本は円を売って外貨(ドル)を買い、赤字分を支払わなければなりません。つまり、経常収支が黒字の通貨は上昇し、赤字国の通貨は下落するという理論です。